RPGツクールMZ

RPGツクールをゲーム制作初心者にオススメする理由

私は以前『RPGツクールMZ』を使ってゲームを作りました。

このソフトを使えば素人でもゲームが作れるのですが、どの部分が初心者にオススメなのか、またゲーム制作における注意点などについて色々紹介していきたいと思います。

 

 RPGツクールとは

30年以上の歴史があるゲーム制作ソフト

1990年に1作目が出て30年以上経ちますが、いくつものシリーズを重ねて、現在もゲーム制作者に人気の高いソフトです。

販売の仕方としては、PCソフトとして出ているものもあれば、Switchなどゲーム機のソフトとして出ているものもあります。

RPGツクールは、得意とするのはRPG系ゲームとなります。ドラクエやFFのようなゲームを作ることができるんですよね。

カメラワークは、基本的には斜め上からキャラを見下ろしたようなものとなっています。戦闘になると、敵が正面もしくは互いに横並びになり、コマンドを選んで戦うといったものになります。

RPG以外のゲームも作れる

RPG製作が得意なゲームですが、脱出系・アクション系といったゲームの製作も可能です。

RPGツクールで製作した代表作に【ゆめにっき】【青鬼】【のびハザ】などがあります。実況動画などで見たことがある方も多いのではないでしょうか。

ただRPG以外の制作については、ある程度知識が必要となるので、それについては後半説明します。

作ったゲームは配布可能

製作したゲームは個人で楽しむだけでなく、サイトなどに公開することにより、色んな人にプレイしてもらうことも可能です。

私はZipファイルをダウンロードしてもらう方法で配布していますが、Web上で遊べるようにすることも可能です。スマホから遊べるようにすることもできます。

ただこの配布に関しては、古いソフトだとその設定が選択できない場合があるので注意が必要です。

 

 私が購入したソフトについて

冒頭でも書きましたが、私は『RPGツクールMZ』を購入しています。2020年発売で、現在販売されている中では最新版になります。

こちらはPC版のみ出ていて、私はツクールストアで購入しましたが、Steamでも販売されています。販売はダウンロードのみとなっています。

価格は8,778円と結構良いお値段しますが、セール時に購入したので5,706円で購入できました。

 

 初心者にオススメな理由

操作方法がわかりやすい

“ゲーム制作が初めての人でも作りやすい”というのが、このソフトの大きなメリットだと思います。

言語はほぼ日本語で製作することが可能です。拘る場合は一部は英数字や記号を使う場面もありますが、特に難しい言語を覚えなくても完成まで進めることができます。

ソフトが難しすぎると素人には辛いところですが、このソフトは比較的覚えやすい方だと思うので、操作方法を理解できていればゲームは作りやすいかと思います。

製作に必要な素材集が入っている

RPGツクールには、予め素材集が入った状態で販売されています。

マップ用素材、キャラの上下左右の歩くポーズ、キャラの立ち絵や敵のイラスト、エフェクト素材やBGM…などなど、ゲームを作るのに必要な素材が詰め込まれているのです。

なので1から自分で素材を作らなくても、既存の素材でゲームを作ることが可能です。個性を出したい人は自分でキャラをドット絵で作ったり、立ち絵のイラストを描いたりしています。

また「この素材集だけでは満足できないけど、自作は苦手…」という方には、多数の素材集も販売されているので、購入して追加することも可能です。

プラグインで拘りあるゲームに

プラグインという、ソフトに新たな機能追加・拡張が可能なプログラムを入れることもできます。

プラグインを自作するのは、プログラミングの知識に長けていないと難しいですが、無料公開しているサイトが多数あるので、それをダウンロードしてゲームを作ることが可能です。

プラグインの追加により、ゲームのクオリティがグッと増したりするので、無くても製作できますが追加する方が多いですね。

 

 長い目で見ればPC版がオススメ

このソフトはできればゲーム機で販売されているソフトより、PC版で購入することをオススメします。

PCだとマウスでの操作もしやすいですし、配布に関しても自分のサイト・自作ゲーム配布サイトでも簡単に載せやすいところがあります。ゲーム機のソフトでも投稿は一応可能ですが、投稿先は限られています。

またPC版では、商用利用したい場合は自作ゲームを販売することも可能です。

ただし、RPGツクールの利用規約を読んだ上でそれに従っている場合に限ります。商用利用したい方は、特にしっかり確認しておきましょう。

 

 RPGツクールでの注意点

“誰でもゲームが作れる=簡単”ではない

RPGツクールは“誰でもゲームが作れるソフト”ではありますが、簡単とは言えないところがあります。

これは私が作ったゲームの、とあるアイテムに対するコモンイベントです。

アイテムを適切な場所で使用すると先へ進めるという内容なのですが、RPGツクールを触ったことがない人がコレを見ても、なんのことかよくわからないと思います。

「コモンイベント、変数、条件分岐、座標…これって何?」となると思います。これ以外にも、トリガーやスイッチ・セルフスイッチなど多数の用語が出てきます。

実行内容は日本語でこのように作ることは可能なのですが、用語や操作について理解しなければ、ゲームを作ることは難しいです。

アクションゲームの制作はかなり大変

先程いろんな用語や操作についての理解について書きましたが、それを持ってしてもアクションゲームの制作はかなり大変です。

RPG製作には特化しているので作りやすいですが、アクション系などには作りやすくは設計されていません。

のびハザを見てRPGツクールを始めた人も結構いるようですが、あれはかなり難易度が高く、制作を始めたばかりの初心者にはまず作れないです。

操作の応用テクニックが必要で、試行錯誤して作り方を見つけていくしかないので、結構辛い道のりとなります。一応ツクール交流の掲示板などで質問もできますが、自分にある程度知識がないと回答の内容も理解できない場合があります。

最終的な目標として持つなら良いと思いますが、最初からアクション系に挑むのは避けて、まずはソフトに慣れていくことから始めるのが大事かと思います。

 

 ゲーム制作においての注意点

この項目ではRPGツクールだけに限らず、ゲーム制作をするのであれば注意した方がいいと思われることをまとめてみました。

製作時間は想定以上にかかる

ゲーム制作は自分が思っている以上に時間のかかるものです。私が作ったゲームの場合は、このような手順で進めていきました。

①登場人物・ストーリーを考える

②必要なマップ数&アイテムの計算

③製作開始

④製作 ⇔ テストプレイ(バグ修正)を繰り返す
(ストーリー・アイテム一部変更)

⑤初めから最後までプレイする

⑥仮完成

⑦自分以外の人にプレイしてもらう

⑧見落としバグ・ダメ出し箇所を修正
(ストーリー・アイテム一部変更)

⑨再度プレイしてもらう

⑩完成

上記はあくまで私のやり方なので、他の方は違う方法で進めていたり、もっと効率の良い方法はあるかと思います。

私が以前作った脱出ゲームは、スムーズに進めば40分でクリアできるものですが、これの完成には2ヶ月かかっています。

RPGのような大作となると、アイテムやエンカウント、各キャラのレベルバランス、イベントシーンなど、作りこんでいく作業がほんとに大変になってきます。

ストーリーが深いものを作ろうとすると、半年~1年ぐらいかかる可能性も出てきます。

短時間でクリアできるゲームを作るなら、製作期間は短くて済むかと思いますが、長編RPGを作りたいという方が多いと思うので、製作にはある程度覚悟して臨む必要があるかと思います。

バグやエラーを乗り越える忍耐力

ゲーム制作で辛くなってくるのが、バグやエラーの修正です。

テストプレイはマップごとに行ったり、あるイベントが発生するまで通しで行ったりとするわけですが、バグがほんとによく起こります。

キャラが指示通りの動作をしなかったり、フリーズして動かせなくなったり、エラー画面が出て操作できなくなったりと、とにかく色々発生するんですね。

この原因はイベントでの自分の指示出しミスです。ソフト自体のバグなどもあることはありますが、その場合は公式が修正版を配布しています。

バグ発生時に「この指示間違っていた」とすぐに原因がわかればいいのですが、修正を何度行なっても上手くいかないケースもあります。解決するために数日以上かかることもあります。

製作ではどうしてもミスは発生するので、何度も発生するバグを乗り越える忍耐力も必要になってきます。

自作ゲームを純粋に楽しめない

これは仕方がないことですが、自作ゲームはストーリーは把握しているため、自分でプレイすると初見のようなワクワクした気持ちでは遊べません。

「面白いゲームを作りたい!」と思って制作するわけですが、作った本人が一番楽しめないというものになりやすいですね。

主人公たちがどこへ向かえばいいのか、その後何が起きるのか、どこで仲間が増えるのかもしくは死んでしまうのか…など、全て知ってしまっているからです。

作ったゲームに対する愛着はありますが、あの“この世界の全てが初めて”という感覚が持てないというのは、少し寂しいところがあります。

 

 ゲーム制作の挫折を防ぐ方法

RPGツクールを購入したものの、制作&バグ修正が続いて中々作業が進まず、完成する前に面倒になって飽きてしまうという方も割と多いです。

せっかく買ったのにゲームを完成させないのは勿体ないので、初めてこのソフトを買った人が挫折しないための方法をまとめてみました。

短いゲームをまずは1本完成させる

まずは自分の思い描く長編作品に取り掛かる前に、まずは1時間ぐらいでクリアできそうな短いストーリーを考え、そのゲームを1本完成させます。

これはソフトの操作を学んで慣れるためでもあり、忍耐力を鍛えるためでもあります。RPGツクールを学んだ結果どういったものが作れそうか、可能な演出なども理解してきます。

ゲームを1本完成させると自信が付くのと、自分の作業効率だと各作業でどれぐらい時間がかかるのかも把握できます。

まず先に知識や経験が得られるので、いつか長編作品を作るにあたって、短いゲームの完成は大事かと思います。

製作に取り掛かる前に-①登場人物・ストーリーを考える-

〔ゲーム製作においての注意点〕でも出てきましたが、登場人物・ストーリーを先にしっかり考えておくのは重要かと思います。

登場人物は主人公・パーティメンバーなど主要な人物については考えておきます。生い立ち、仲間になる理由なども作りこめたら後々楽になってきます。

ストーリーは最初と最後だけはまず決めて、あとは大まかに作っておきます。特に最後については決めたら大きくブレないようにしないと、これに引っ張られて色んな設定が崩れていきます。

登場人物とストーリーがおおまかに決まったら、あとはもう少し細かな設定を入れていきます。どういったマップが必要でどんなアイテムが登場するか、それによりどうストーリーが進むかなどについてです。

この設定については、後で変更を加えてもそんなに問題はないです。私はWordに書いているので、気になる箇所はその都度修正を入れています。

ストーリーがしっかりできたら、②の項目が進めやすくなります。

製作に取り掛かる前に-②必要なマップ数&アイテムの計算-

ストーリーができていれば、村やダンジョンをいくつ作ればいいのか、どんなコンセプトのマップが良いのかなどがわかり、作業が取り掛かりやすくなります。

私はストーリーを書いた際にノートに手描きで、攻略本のダンジョンマップのようなものを描いていました。それを見れば、作らなければならないマップがすぐにわかりました。

アイテムに関しても用意するべきものがわかっているので、アイテム編集画面でもスムーズに選択して追加していけるようになります。

 

早く制作に取り掛かりたいのに、最初に文章ばかり書くのは退屈に感じるかもしれませんが、ここをしっかりしていれば制作途中で行き詰まることはなくなるかと思います。

 

 RPGツクールでオススメのYouTube

RPGツクールでのゲーム制作者にオススメしたいYouTubeのチャンネルがあります。

それが、『みなみ よつば』さんのチャンネルです。

MZや前作のMVの操作方法、オススメのプラグイン、ツクールフェスに応募されたゲームの紹介など、ツクールに関する情報をたくさん配信されています。

私は制作で思い通りに作れなくて悩んでいた時に、この方の動画を観て解決できたことが多数あります。丁寧な解説と実際の編集画面の表示は、とてもわかりやすいです。

RPGツクールを購入したばかりの方も「こんなやり方があるんだ!」と先に見ておくと色々発見できると思うので、先に知っておくと得することが多いかと思います。

 

 購入の前に、ちょっと待った!

この記事を読んで、RPGツクールを諦めようと思った人・買おうと思った人、色々いるかと思います。

もしRPGツクールMZを購入しようと考えている人がいたら、ちょっと待って下さい…!

2022年2月にシリーズ最新作の発表がされているのです!

MZの発売からまだ2年しか経っていないのに、もう次のソフトが発表されるなんて…。

今後のシリーズ名は、“RPGツクール”から“RPG MAKER”と海外名に名前を変えるようです。最新作のタイトルは“RPG MAKER UNITE”となっており、あのUnityで操作が可能みたいです。

配信予定はまだ今年という情報しかありませんが、マップやキャラなど気になる箇所がたくさんあります。

私は今のMZをしっかり使っていきますが、購入を検討中の方は、この最新作の様子を見てから購入するというのも1つの手かと思います。

最新作が出る頃にはMZの価格はさらに下がると思うので、その頃にMZを購入するのでもお得ですね。

 

 まとめ

今回はかなり長文となりましたが、以前から書きたかったRPGツクールについて紹介させていただきました。

操作に慣れるまでは少し苦労しますが、理解が深まると自分好みのゲームが作れるので、面白味を感じるソフトだと思います。

これから買う方も既に持っている方も、共にゲーム制作を頑張っていきましょう!

 


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