ニンテンドー64の外装改造をしてみました。
コントローラーは塗装のみですが、本体はカバーを変えています。
イメージはスチームパンク風ですが、その要素が少なめかも。実は本来の目的はRGB化をすることだったのですが上手くいかなかったんですよね…。
でもせっかくなので、外装チェンジしてみようかと思いました。
目次
本体とコントローラーの様子
雑貨類を片付けるとこんな感じなのですが、本体がN64らしい形をしていないという。
改めて見るとかなり変わったデザインですね…。
正面のライトは赤→青に付け替えています。
これは前に改造したDS Liteと同じLEDですね。
N64には半透明プラがカバーとして付いているので、眩しさは軽減されていて写真では青白いものの、実際はもっと綺麗な青色をしています。
それではいつも通り手順に入ります。
中古のN64を入手する
本体は動作確認済みのものです。
当初RGB化しようとしてたので、普通に使えるものをゲットしましたが、コントローラーの3Dスティックは緩すぎて使えない状態です。
この本体を専用のドライバーで分解していきます。
- 全ての機械に言えますが、分解するとメーカー保証が無くなります
- 分解・修理・改造は全て自己責任でお願いします
本体分解 基板を取り出し
本体の分解にはDTC-27のドライバーを使用し、DTC-20はカセット等の分解で使用できるものですが、ここではまだ使用しません。
こちらはAmazonでの購入ですが、価格は少々高いものの、長さがあるので深さのあるネジにしっかり届きます。
スーパーファミコンの分解にも使えるので、ゲーム機分解をする方には便利かと。
外側の特殊ネジを外すと中は普通のプラスネジが登場するので、上部のアルミ板を外し、基板を包む上下のアルミ板だけ残し後は撤去します。
取り出した基板を裏返し、高さを揃えます。
裏面には64DDに接続するための差込口があり、そのままでは基板を机に置くと前に傾いてしまうので、同じ高さになるよう、アルミ板を取り付けます。
上下のアルミ板は外れてしまわないよう、左右にはテープを貼っています。
正面のライト部分もここで改造してあります。
型紙をおこしてカバーを作製
基板のサイズを測りながら、こんな感じに仕上がりました。
これは中途半端に家で余っていたCampusノートを使用していますが、方眼紙を使った方が線がズレにくいので良いかと思います。
何度も基板に合わせて切り貼りを繰り返していますが、ここでサイズが合う型紙を作らないと、裁断した後ではどうしようも無いのです…。
N64はファンが付いておらず、上下左右の通気口から熱を逃がす構造なので、熱を逃がせるよう考えて型紙を作りました。
生地は東急ハンズの牛革ハギレを使用しました。
何かに使用できるかと買っといたものですが、まさか外装に使うことになるとは。
これに型紙を合わせて、裁断していきますが、大きさ的に足りない部分は縫って継ぎ足します。
ミシンを使い縫っていきます。
ところが牛革は硬いため、2枚重ねて縫うと針が通らないもの出てきたので、薄い革を選びそれで縫うことにしました。
厚みがあまり無いように見えても硬いものなのですね。針が折れそうで怖かったです…。
その後もビビってしまい、ハンダ作業で使用するゴーグルを着用して縫ってました。
縫った後は、端にマジックテープを接着剤で貼り付けました。
ほんとはこれも縫ってしまいたかったのですが針が通らず…。
マジックテープを使用した理由は、また分解できるようにするためです。基板に不具合が出た時に修理、もしくは新しい基板に交換するために。
アルミ板には本体底に貼ってあるシリアルナンバーを貼り付けて、修理の際に基板の特徴がわかるようにです。
パーツの塗装とボタンの取り付け
本体プラから通気口部分をニッパーで切り取って塗装し、本革の上下左右に接着させました。
このプラはニッパーで切るのが硬く、手が痛かったです。
電源ボタンとリセットボタンは、ゲームパッドのボタンを使用。
これは以前、ロジクールF310が壊れて処分する際にとっておいたパーツで、ボタンはクリアパーツ+白パーツと重なっています。
このままだと高さがあるため白パーツを取り除き、クリアパーツ内側にホログラムシートを貼り、中にパテを詰めました。
これを基板に固定させ、オリジナルボタンが仕上がりました。
コントローラーの差込口はMr.メタルカラーで着色しています。
取り外してのスプレー塗装ができないので、筆で擦れた感じでの塗装にしました。
塗装後に磨くと良いらしいですがあまり磨いてないので、塗料の良さを活かしきれておらず、普通のMr.カラーシリーズでよかったかなと思います。
こんな感じで本体は完成しました。
ACアダプターの改造
接続問題が発生
外装チェンジしたことにより、ACアダプターとの接続問題が発生しました。
接続箇所を覗いてみるとには6本の端子が付いています。
この端子はアダプターを本体に差し込むとガチャンとはまる訳ですが、それはこのプラ外装があってのこと。
外装変更でマジックテープの部分があるので、うまく接続することができません。
裏はボタンを押すことで取り外せる仕組みとなっています。
固定して接続を維持できるものをどうすれば良いか、型紙をおこしている時点で気付いてましたが、これが一番の問題でした。
考えた結果、もう1つアダプターを用意しました。
延長コードを取り付ける
まずは端子部分に付いている筒状の金属を取り外し、開いた部分にリードを通していきます。
もう1つのアダプターから端子部分を取り出してリードに接続し、延長コードみたいにしてみました。
アダプターの改造はコンデンサー等集中していて結構危険です。
ただしこれはリードを伸ばすのみなので、他をいじらないようにすればなんとかセーフかと…。
リードのむき出し部分が互いにくっ付かないよう、グルーガンや絶縁テープで固定します。
最後に伸縮性のある、ひんやり素材の布で作ったカバーを付ければ完成。
偉そうに足を乗っけているように見えますね。
延長し過ぎた気もしますがとりあえずこれで解決し、裏にある凹むボタンは水平に置くには邪魔なので取り外しました。
次はコントローラーについてですが、入手時は3Dスティックが緩い状態でしたね。
コントローラー
3Dスティックの修理
分解して3Dスティック部分の底にエポキシパテを詰めました。
盛り過ぎると周りの歯車が上手く回らなくなるので、様子を見ながら削ります。
これで3Dスティックの修理も完了し、あとはいつも通り塗装に入ります。
それぞれ異なる塗装をしてみた
コントローラーを、それぞれゴールドとブラウンとにスプレー塗装です。
ボタンもゴールドにはブラウン、ブラウンにはゴールドで目立たせてみましたが、やっぱり筆よりもスプレーの方が塗装は綺麗に仕上がりますね。
そうそうN64本体を探していた頃、偶然とある商品を発見したので購入しました。
レアなコントローラー ホリパッドミニ64
それがこのホリパッドミニ64なのですが、これもN64で使えるコントローラーです。
通常のコントローラーの小型版で、3DスティックがGCコントローラと同じタイプになっています。
N64とGCのコントローラーを足して割ったようなデザインですね。
結構プレミア付いてますが、2個で1個ぐらいの価格でゲットできて、状態も問題なく操作できますし、ほんとお得でした。
大きさ比較するとこんな感じで、やはり小さいですがとても握りやすくて操作もしやすいです。
ホリパッドは塗装するのはやめておきました。レアものなので、なんとなく塗装する気にはなれず…。
まぁそんな訳で、手元にコントローラーが4つもあるという状態に。
コントローラーを4つ繋げてみた
4人対戦ができますが、実際中々4人も揃わないですね…。
まぁ友人が遊びに来たら今でもゲームするので、遊ぶかもですね。
とりあえず、アダプター問題も解決しましたが、まだパーツ追加点等はあります。
本体正面に挿しているメモリー拡張パックですが、周りと比較してこれだけ色が浮いてしまうので塗装することにしました。
メモリー拡張パックの分解塗装
まずはパーツを分解しますが、ここで使用するドライバーがDTC-20です。
ネジを外すのは簡単だったのですが、問題は赤いプラ部分の両面テープがかなり強力で、ほんと外れにくかったです。
溶剤を少し染み込ませ、粘着を弱めて外しました。
スプレー塗装するとこんな感じで。
凸凹した文字が古代文明の何かのような感じの仕上がりに。
元々本体に付属しているのはターミネータパックです。
しかし一部ソフトには拡張パックがないと遊べないものも登場しました。「ゼルダの伝説・ムジュラの仮面」等です。
なので最初から拡張パックに交換しておくと、どのソフトも遊べて安心ですね。
カセット差込口カバーの作製
大きな問題ではないけど、まだ気になる問題はあります。
本体のカセット差込口が露出したことで、埃を防ぐことができなくなりました。
そこで、余った牛革でカセットカバーを作りました。
紐が付けてありますが、目立ってしまった縫い目を隠すためです。
金属パーツは本体を分解する時に外したあの特殊ネジの頭部分で、下部をカットして接着させました。
色々な問題も解決し、ようやく完成です。
様々な角度から完成品を見てみる
まずは正面から。通気口がなんかニヤリと笑ってるみたいにも見えます。
生地が足りなくて真ん中に縫い目がありますが、気にしないでおきましょう。
横から見るとここに通気口が。
本当はこの横部分に金属パーツを飾り付けしたかったのですが、マジックテープがあるとパーツを付けるのが難しくて断念。
切りっぱなしというのがちょっと気になるのですが、これも仕方がない。
カセットを挿すとこんな感じです。
普通の本体ではカセットを差し込むと、3分の1は埋まってしまいますが、これだと埋まらず絵柄がちゃんと見える…というまぁそれだけです。
カセットと拡張パックを外すと、差込口が普通に露出します。
拡張パックは基本的に外さないつもりでいるので、カバーは作っていません。外しておいたら、低い棚にも収納はできそうですね。
まぁ今は挿しっぱなしにしておきます。
裏面は継ぎはぎが多いですね。
ハギレ使うと、どうしても長さが足りなくなりますが、見えない所なので問題はないかなと。
底の通気口は3ヶ所付けました。
通常N64との比較
せっかくなので、外装改造N64と通常N64とを色々比較してみました。
通常N64があるうちに写真撮影してみたり。
表面と裏面
まずは真上から。
改造のは横幅が少し小さめですが、ACアダプターやAVケーブルの接続箇所が丸わかりですね。
裏面の様子。改造のは通気口の面積が少ないですね。
ニッパーで大きくカットしたかったのですが、硬すぎて厳しく…。
でもこれでもちゃんと熱は逃がせていたのでよかったです。
横からの様子
横から見てみるとこんな感じで、改造のはなんだか潜水艦に見えますね…。
拡張パックを挿してなければ、高さはかなり低くなります。
重量の違い
重さを量ってみると、通常のは約1kgあります。
公式等では約880gとあるので、この時点で誤差がありますが、気にしないでおきます。
これに対し、改造の重量はというと―
なんと半分の約500g。
軽量化成功だ!やったー!…なんてね。
まぁプラもアルミ板もあれだけ撤去すればこうなりますよね。
しかし、肝心な強度においては、当然通常のが勝っています。改造のは床に落とすと、まともに基板へダメージがいくでしょうね。
絶対落とさないように注意しなければ…。
まとめ
大したことしてないはずなのに意外に大変な作業でした。
プラ板で外装自作できる方は、見た目も綺麗でほんとに製品みたいでほんと凄いんですよね。
牛革で外装を作る人なんて、きっと私ぐらいでしょうね…。
実際に2時間ぐらい遊んでみましたが、本体が高温になることはありませんでした。
牛革も一応燃えにくい素材ではあるので、とりあえず大丈夫そうかな。
プラ加工する技術が私にあれば、コンパクトな外装を作りたかったのですが、道具等含めて中々難しいものですね。
でもまた1つ作品が出来上がったことは、やっぱり嬉しいです。