ポータブルDVDプレイヤーのジャンク品を入手しました。
BLUEDOTのBDP-1735Kになります。結構古めのDVDプレイヤーですね。
このジャンク理由は、読み込み不良になります。
目次
ディスクを入れて確認
まずは家にあるDVDを入れて動作確認してみます。
ディスクが一瞬回転して止まってしまい、「不明なディスク」と表示されました。
ポータブルDVDプレイヤーのジャンクで圧倒的に多いのが、この読み込み不良なんですよね。どのDVDを入れても、全く再生できなくなってしまう…。
こうなってしまうと、皆さん諦めて新しいものを購入されるわけですが、直せるものなら直したいと思う方も多いかもしれません。
今回はこちらを修理していきたいと思います。
- 全ての機械に言えますが、分解するとメーカー保証が無くなります
- 分解・修理・改造は全て自己責任でお願いします
ネジを外していこうとすると…
ポータブルDVDプレイヤーの嬉しいところは、特殊ネジが付いていないところですね。
ゲーム機は特殊ネジ多いですからね…これなら適切なプラスドライバーがあれば分解できますね。
さて分解しようと裏面を見て気付いたことが1つ…
ネジが浮いているじゃないですか!
これ1度分解されていますね…。以前の持ち主が修理しようと試みたのかもしれません。
うーん、これはまずいかもしれません。
というのも、1度誰かが分解したものというのは色々リスクがあります。「分解して直せなくて戻した」というのは以下のものが挙げられます。
- 内部を少し触ってみたけど、原因がわからなかったので、元に戻した。
- 色々いじって、内部パーツも少し変になったけど、とりあえず元に戻した。
- 色々いじって、パーツが飛んでいったor失くしたけど、とりあえず元に戻した。
①であれば特に支障はないかと思います。
②はよっぽど変なことになっておらず、少々レベルであればまぁ直せます。
③は致命的でほぼアウトです。ネジが飛んで行ったレベルなら、予備のネジがいくらでもあるので何とかなりますが、基盤についているチップだともうダメですね…。
まぁジャンク品というのは、「未分解ジャンク品」と「分解済みジャンク品」の両方が存在するので、どれに出会うかもまた運要素はありますね。
今回のは果たして直せるレベルなのでしょうか。
とりあえず、底にあたる裏面を取り外したので、進めていくとします。
読み込み不良の原因は?
ピックアップレンズのズレ
ポータブルDVDプレイヤーにディスクをセットする時、このようなレンズが付いていますよね。
このレンズはピックアップレンズと言います。
このレンズから赤いレーザーが出てディスクを読み取るのですが、このレーザーが使用しているうちにズレてしまうことがあります。レーザーが弱くなってしまったりということですね。
これが読み込み不良へと繋がるケースが結構多いです。
ピックアップレンズは、このネジを回して調節を行います。
今回のは裏面についていましたが、レンズの種類によっては側面についている物もあります。
2つ付いている場合はDVD用とCD用など、DVD以外のも付いている場合があります。ネジを時計回り・反時計回りのどちらに回したらいいかは、種類によっても違います。
このネジはプラスネジのような形をしていますが、それでは入らないので、私はマイナスドライバーをはめて引っかけて回しています。
- ネジは決して回し過ぎないこと
回す時は0.2mmずつぐらいと、ほんの少しずつ回しては動作チェックというのを繰り返します。90℃まで回して改善が見られなければ、一旦最初の位置まで戻してから、今度は逆の方向に同様に行ってみます。
- ネジには回す前に目印を付けておくこと
回転させていくうちに、どこまで回したかがわかるように目印を付けておきます。その上で最初のポジションを覚えておくと、どちらに回しても一旦最初の状態の戻すというのができます。
なぜ回し過ぎてはいけないかというと、出力がもし強い方へ回しすぎた場合は、仮に読み取れたとしても、ディスクを傷め付けてしまう恐れがあります。
また回し過ぎてレーザーが完全に使えなくなってしまう可能性もあります。出力が全くできなくなると、もうピックアップレンズごと交換しなければならなくなり、大体2,000円前後かかる場合もあります。
自分の操作ミスで壊すのは悲しいので、慎重に作業を進めましょう。
ピックアップレンズが故障
読み込み不良の原因がレンズが寿命で使えなくなっていたから…というのもあります。
各パーツそれぞれどれだけ持つかは使用頻度や環境にもよるので、何ともいれないところがあります。
読み込もうとする時にレーザーが出ていなければ、マズいかなと思います。それで上手く直せた試しがないだけなので、復活させられる人はできるかもしれません。
モーターの汚れ等の問題
今回のものは上記のピックアップレンズを調節しても何も変化がなかったので、モーターの方を触ることにしました。
小さな細長いモーターが装着されています。
写真のピントが合ってませんが、このモーターの細かなパーツを取り外し、油を微量ずつ挿してあげました。
垂れた油は丁寧に拭き取ります。じゃないと周りがベタベタするのと色々支障も出てきます。
モーター類は内部が錆びたり、内部が汚れていると上手く作動してくれないケースがあります。油を挿してダメなら、モーターごと交換してあげる必要もでてきます。
モーターの種類によってはこちらの裏側に挿してあげる方がいいものもあります。
ただこちらに挿す場合は、油の量を特に注意しないと、回転する時にDVDに油がベッタリ付いてしまう危険性があります。
水と違って油は揮発してくれないので、拭き取るか吸い取らないとずっと溜まってるんですよね。なので油は慎重になった方がいいです。
色々いじってみてダメならここも…みたいな形で行った方がよいかと思います。
馴染ませた後、動作確認
何度かモーターのON/OFFを繰り返して油を馴染ませた後、ディスクを入れてみると、回転が止まることなく勢いよく回り続けるようになりました。
ディスクを外して、画面の方をチェックしてみます。
画面には「ディスクなし」と表示されています。
最初は、ディスクが有無関係なしに「不明なディスク」だったんですよね。回転が止まって認識できていなかったのが、改善されたわけです。
何度も試してみて大丈夫そうだったので、元通りに組み立てていきます。
持っていたDVDを再生してみると問題なく再生できました。
ボタンを押して早送りやチャプタースキップも問題なかったですね。直ったのが嬉しくて、夕食時にはアニメの映画を1本観てました。
分解済みのものではありましたが、前の持ち主の方が特に大きくいじった様子もなかったので、今回は無事に直すことができました。
まとめ
読み込み不良だったものが、スイーッと読み込めた時の喜びはかなり大きいものですね。
ポータブルDVDプレイヤーはサイズがコンパクトなので、テレビ用のDVDプレイヤーよりも分解はしやすい方だと思います。
DVDプレイヤー・レコーダーあたりも修理してみたい気持ちはありますが、パーツが多すぎるのと、元に戻せる自信がないのでまだ挑戦していません。
色んな分野にも挑戦してみたいですね。