報告が遅くなりましたが、
2月20日、午後9時46分
第一子である女の子を出産しました。
計画分娩(無痛無し)での出産を行いましたが、どのような流れで出産に臨んだのか、記事にまとめてみようと思います。
目次
はじめに
今回の記事は、出産した時の様子を書いています。
覚えているうちに当時の様子を残しておきたいと思っているので、内容としては結構生々しいところも多いかと思います。
出産経験のある方は「そうそう、私もこんな感じで辛かったわー。」と読みながら、当時を思い出す場面もあるかと思います。
ですが、これから初めて出産に臨む妊婦さんからすれば「どうしよう。出産が怖くなってきた…。」という気持ちになってしまうかもしれません。
怖がらせるつもりはないのですが、そのような内容も含まれてしまうこと、予めご了承下さい。
私は今回の出産にあたり、他の方の出産ブログを読んだり、YouTubeで出産シーンを観たりと、怖がりながらも色々探して見ていたりしていました。
出産は人ぞれぞれ形が異なるので、この記事も1つの体験談として、お役に立てれば幸いです。
第1章 平和な午前中
8:45 産院到着。妊婦健診
20日の朝、夫に荷物を持ってもらいながら産院へ行き、入口前で夫とわかれました。
2Fの受付で手続きを行った後、まずはいつも通りの妊婦健診を行いました。
その日のエコーはこのような結果となりました。
- 妊娠38週4日
頭の横幅:96.6mm、大腿骨長:68.9mm
推定体重:3440g
ひぃっ!推定体重がほぼ3500gやん…!
先週よりも大きくてビビりましたが、頑張って産むしかありません。
10:00 心拍確認・誘発剤の投与
妊婦健診の会計終了後、助産師さんに3Fの陣痛室へ案内されました。
わぁ、綺麗なお部屋…!
とても落ち着けそうな雰囲気があります。
テーブルの上にはアメニティなどが入ったバッグが置いてありました。
ベッドの横に洗面台、その隣にトイレという嬉しい距離感。
渡されたお産着と産褥ショーツに履き替えたら、陣痛室から隣の部屋にある分娩室へ案内されました。
私が以前から怖がっていたバルーンの装着についてですが…
この日、まだ硬さはあるものの子宮口は3cm開いていて、なんとバルーン回避できました!
家で子宮口を開くために頑張っていたのが効果あったのかもしれませんね。以前の記事に色々試していたことを記載しています。
分娩室ではバルーンではなく点滴針を刺してもらい、お腹にはトランスデュ―サーベルトを装着しました。
まずはモニターで赤ちゃんの心拍を確認して問題ないことを確認してから、誘発剤を20mlずつで投与開始されました。(最高120mlまでらしいです。)
その後、陣痛室へ帰ってきてベッドで横になっていました。
11:10 漫画を読めるほど痛みが少ない
モニターには赤ちゃんの心拍と、自分の子宮の収縮の波が表示されていました。
段々と波は大きくなりつつも私自身ほとんど痛みを感じず、持ってきていた漫画【ヒカルの碁】を読むことにしました。
昨年アニメを全話観ましたが、漫画はそれ以降もストーリーが進んでいたんですよね。夫が中古でその数冊分だけ買ってきていたので、それをこの機会に読もうと思いまして。
段々お腹の痛みはチクチクしてきながらも、家でも感じたことのある前駆陣痛レベルで、まだ漫画の世界に充分集中できました。
誘発剤の予定としては夜8~9時の時点で、続行するか一旦切り上げるかを判断するとのことでした。一旦切り上げた場合は、また翌朝から点滴開始となります。
当日中に出産したいと祈りながら過ごしました。
第2章 美味しい食事と不安な気持ち
11:45 嬉しい昼食タイム
12時から昼食ということで、「お昼お持ちしますねー」と助産師さんが声をかけてくれて、少し早めに運ばれてきたのがこちら。
うわぁ…!めっちゃ豪華やん…!
この日の昼食は『煮込みハンバーグ』でした。
産院がリニューアルしてから、内装と食事も変わったのは知っていましたが、こんな豪華になっていたとは!
副菜も多くてお野菜たっぷり。体に良さそうなメニューで凄く嬉しい!
見た目も良くて美味しくて、喜んで頬張り完食しました。
12:45 子宮口があまり開かない
助産師さんが1度内診してくれることになり、子宮の収縮が強い時に、指を入れて確認してもらいました。
子宮口は3.5cm程しか開いておらず、少しだけグリグリされました。
これがあのよく聞く、“内診グリグリ”かなと思いましたが、まだソフトなグリグリで「いででで…」ぐらいの痛みで済みました。
その後トイレに行くと、ミミズのようなどろっとした出血をしていたので、グリグリ効果で子宮が開いてくれることを祈りました。
お腹を温めると良いということで、温められた小豆の入った袋をお腹周りに巻きました。熱いぐらいホカホカした小豆でした。
まだまだ産まれてきそうな気配もなく、夫には今のうちに昼寝して仮眠を取るように伝えました。
15:00 先生による内診
先生が来て内診してもらうと、子宮口は4cm程でまだやっぱり硬いとのことでした。でも赤ちゃんは徐々に下がってきているようでした。
このまま2時間後もあまり変化がないようだったら、人工破膜をするという話になりました。そうすることで、お産が進みやすくなる場合があるようです。
漫画は読み終えてしまったので、他に持ってきていた育児本を読み始めました。
ちょっとキツイ生理痛ぐらいの痛みになってきたものの、やっぱりまだ本を読めるレベルでした。骨盤の後ろの方も波に合わせて、少し痛みがあるような感じです。
でもこの時既に陣痛は始まっていたようです。あまり自覚はなかったのですが…。
16:46 人工破膜での痛みの変化
分娩室へ移動となり、内診後もやはり子宮口に変化がなかったため、人工破膜をすることになりました。
先生に処置をしてもらった瞬間、股から生暖かい液が一気に漏れ出しました。
なんかお漏らししたみたいで、少し気持ち悪い感じがありましたが、先生たちが周りを掃除してくれて、また産褥ショーツを履かせてくれました。
破水による菌感染を防ぐため、抗生物質の錠剤を渡されてたので飲み、筋肉が柔らかくなるという注射も点滴から投与されました。
その後、分娩台でしばらく横になるようにとのことで、先生と助産師さんがいなくなりました。1人ポツンと分娩台で過ごしていると、陣痛の波がきました。
その瞬間、下腹部に今までになかった痛みが…!
下腹部から子宮口に向かって、グイグイと押してくる痛みです。それに合わせて、子宮に残っている羊水がジャバジャバ出てきてました。
明らかに今までの痛みとは異なり、頑張って耐えました。
分娩台でその波を数回乗り越えた時、助産師さんが様子を見にきて産褥パッドを交換してくれました。そして、今起こっている痛みについて説明してくれました。
赤ちゃんが子宮口に向かって、餅つきのようにぺったんぺったんと頭で押して、子宮口を柔らかくして出てこようとしているということでした。
しかしこの痛みが中々なもので、私にとっては“地獄の餅つき大会”の始まりでもありました。
この痛みにビビッてしまったせいか、寒さはないはずなのに私の体がガクガクと痙攣を始めてしまいました。陣痛室へ戻った際、助産師さんがまた温めた小豆の入った袋を持ってきて、お腹周りを温めてくれました。
夫には念のため早めにシャワーを浴びるように伝え、いつでもスタンバイできる状態にしてもらいました。
17:45 夕食が食べられない
18時から夕食ということで、食事が運ばれてきました。
夕食は『鶏肉とカシューナッツの炒め物』でした。
1口食べている間にすぐに陣痛がやってきて、その度にベッドにもたれ掛かって耐えました。ぺったん攻撃がとても痛くて、結局おかず類は1口ずつしか食べられませんでした。
破水をさせる前は、助産師さんに食事は食べられそうか聞かれて「食べられます!」と余裕で答えていたのに情けない。食事を作ってくれたシェフに申し訳なかったです。
杏仁豆腐だけは食べられそうだったので、食べきりました。
スポイトを垂らすとピンクの可愛い色合いに。あら素敵。
お夜食のどら焼きもしっかり受け取りました。あとで食べられる時があるかもしれない。
19:00 お産が一気に進み出す
夕食後も痛みに耐えてベッドで横になっていると、陣痛の度にお腹の痛みと共に、お尻の方に圧を感じるようになってきました。すると助産師さんが2人飛んできてました。
モニターチェックで赤ちゃんの突っかかりを感じたそうで。内診でチェックが入りましたが、これぐらいの陣痛になってくると指が入るのがかなり辛いです。
確認してもらうと、なんと子宮口は7cm開いていて、赤ちゃんもかなり下がってきているとのこと。もう1人の助産師さんも、内診でチェックをします。
連続で内診を受けたのは辛かったですが、お産が進んでいることは少し嬉しかったです。
内診されてからさらに痛みが増し、助産師さんの1人は退出されて準備に入り、もう1人の方は陣痛が来るたびに、私のお尻の穴にボールを突っ込んでくれました。
いきみ逃しでボールが必要というのがどういうことなのか、自分も体験してようやくわかりました。子宮からグイグイ押されて、お尻の穴から何か出てきそうな感覚になるんです。
いきみたくても子宮口が全開でない限り、いきむことができないのが辛い。
分娩室へ移動となり、陣痛の合間に移動しようと歩き出しましたが、途中で波がきて一旦立ち止まって波が去るのを待ちました。
波が収まった瞬間に急いで向かい、分娩台に飛び乗る勢いで寝転がりました。
19:40 産院から夫に電話
分娩台に乗ったらもう始まるのかと思いきや、そんな訳もなく、強まってくる陣痛にひたすら耐え続けました。
助産師さんが夫を呼ぶのを自分で電話をかけるかどうか聞いてくれましたが、自分のことで必死だった私は、代わりに電話をかけてもらいました。
夫はすぐに電話に出てくれたようで、助産師さんは到着する時間も教えてくれました。
陣痛の波の間隔が早すぎて、夫が来るまでの時間がとても長く感じました。
20:15 夫が分娩室に到着
助産師さんの「旦那さんの到着です。」の声と共に、夫が中に入ってきました。
「来たでー。」といつものトーンで声をかけてくる夫。私は横を向いて目を瞑り、必死に耐えていたため、最初は背後に立つ夫の顔を中々見ることができませんでした。
しばらくしてようやく夫を見ると、頭にキャップを被りエプロン姿をしていました。
夫がボール担当の助産師さんと交代して、陣痛の度にボールを押してくれることになりました。夫に変わったことで、ボールの位置や強さなどをお願いしやすくなりました。
20:25 あと1cmまでが遠い
再び内診でチェックすることになりました。
ボールのいきみ逃しを外され、真横の体勢から仰向けになり、陣痛のタイミングで内診を受けた時が拷問に近いほど辛かったです。
この時の内診では、子宮口の縁をぐるりと一周かき回されました。陣痛と子宮口の痛みのダブルパンチで、泣きそうになってました。
子宮口は8~9cmになっていて、子宮口も柔らかくなっていました。でも、こんなに痛いのにまだ全開じゃないと知ってショックを受けてました。
いきみ逃しのボールに軽くいきんでもいいということで、さっきまでひたすら我慢していたのを、波に合わせて数回程いきむというのをしていました。
しかしボールにいきんでみて思ったのが、とても胎児の頭を出せそうな感覚を持てず、本当に股から出産できるのか不安になりました。
21:00 子宮口全開
もう限界を感じていた中、やっと子宮口は10cmとなりました。
するとフラットだった分娩台がガンダムのように変形して、いきめる体勢となったわけです。助産師さんはテキパキと準備を進めていきました。
仰向けのまま何度か波を乗り越えた後、「1度軽くいきんみてください。」と言われて、お腹に力を入れていきんでみるとー…
骨盤が左右にズンッと開く感覚と、奥から何かがズズズッとやってくる感覚が。
映画【インディ・ジョーンズ】に登場するゴロゴロ岩のような、そんな巨大なものが出てくる感覚がありました。
あ…私、出産できるかもしれない。
と、この時思いました。先程まで体の構造上できそうに思えなかったのが、急に産めそうな気持ちなってきたんですよね。
いよいよ分娩!全力でいきむ
陣痛の波がきたら、大きく息を2回吸って吐いてを繰り返し…3回目で吸った後に息を吐かずにいきむ!
そして息を思いっきり吐いた後は、まだ波が続いているので、すぐにまた吸って息をいきむ!
この間、私の股ところにいる助産師さんは、いきむタイミングに合わせて膣の縁ををぐるりと触って赤ちゃんが出てきやすいサポートをしてくれている感覚がありました。
隣にいる助産師さんは私のいきみ方・力の抜き方・呼吸法などを色々教えてくれました。
夫は、いきむタイミングに合わせて私の上半身を起こして、体が丸まるようにサポートしてくれました。体を丸めることで、産みやすくなるんですよね。
これを何度も繰り返すうちに、赤ちゃんの髪の毛が見えてきたとの報告が。
私は出てきている感覚があまりなく、いつまで続くのか不安にもなったりして。でも陣痛の度に、痛みの箇所が段々下に下がってきているのは感じました。
そろそろ産まれそうというタイミングで、先生が分娩室に到着。
そこからも数回いきんだ後、段々赤ちゃんが入口付近で引っかかっているのがわかったりして。穴を押し広げられた状態のこの時は、陣痛が収まった時でも痛かったです。
「あと1回いきんだら産まれそうですね。」と会話が聞こえてきて、希望が持てた私。
21:46 長女誕生
最後に頑張っていきんだ後、両手を胸にあてるようにして「ハー、ハー、ハー」と息を吐くように指示されました。
そうして、次の瞬間-
ドゥルン…!
と体から一気に出てくる感覚がありました。やっと赤ちゃんが産まれました。
産まれた瞬間には産声は聞こえなかったものの、その後少しして泣き声が響き渡りました。この時まだ赤ちゃんの顔は見えなくて、色々処理をしてもらった後、抱っこさせてもらうことに。
両手を広げるように言われて、布を一枚乗せられ、その上に赤ちゃんを乗せてもらいました。
この子が私の赤ちゃん…やっと会えたね。
髪の毛がフサフサでビックリしたり。性別はお股を見て…女の子でした。以前性別について記事を書いていましたが、やっぱり女の子だったんですね。
娘の実際の体重は3542gで、朝の推定体重3440gとの差は102gでした。ほとんど誤差ないですね。
最初にすぐに泣かなかったのは、どうやら臍の緒が首に巻き付いていたようで、私が産まれた時と一緒だなと思いました。胎盤も見せてもらいましたが、臍の緒の太さは1cm程で長さが60cm程あったようです。
娘が産まれた瞬間、私はてっきり自分は泣くものだと思っていたのですが、実は泣かなかったりして。YouTubeでいろんな人の出産を見て、涙が出ていたのにね…。
『誕生の喜び』と共に『痛みからの解放』というのが大きくて、産まれた瞬間「やっと出たー!やったー!」みたいな感じになってしまったんだと思います。
ちなみに夫は感動して、ほろりと泣いてくれたみたいです。
処置をしてもらう
娘を抱っこした後は夫は退出となり、再び娘を預かってもらい様々な検査をしてもらいました。
私はというと、会陰裂傷のため先生に縫われることとなりました。切開しないでくれたものの、やっぱり最後は裂けてしまったようです。
縫われる痛みを覚悟したものの、麻酔を打ってから縫うということでホッとしたりして。
麻酔を打つ時「叫んでもいいですが、絶対に動かないで下さい。」と先生に言われて、プスプスと打たれていきましたが、分娩の痛みに比べれば「なんのこれしき…!」と思いながら、静かにしていました。
ただ縫われている時は感覚はないものの、糸をツンツンと引っ張られるあの感覚はあって、それが妙に痛かったです。
しばらく3人で過ごす
立ち合い出産のみ可能と聞いていたので、夫はもう帰らされたかなと思ったのですが、まだ待機させてもらえたようで、分娩室にまた戻ってきました。
そして検査を終えた娘も服を着せてもらい分娩室に戻ってきました。私の隣に寝かせてもらいました。
分娩後、私は2時間動かないように指示があったので、そこで3人でしばらく過ごさせてもらいました。せっかくなので夫に娘の写真や動画を色々撮ってもらいました。
23:50 陣痛室へ戻る
再び娘を預かってもらって夫は退出し、私は血圧測定後に部屋を移動することになりました。
しかし血圧測定の数値が低く、下が30前後だったこともあり、助産師さんにかなり心配されました。とりあえず付き添ってもらいながら自分の足で歩いて移動することにしました。
車椅子は出してもらえたのですが、体を早く慣らしていきたいなと思ったりもして。本来なら入院部屋への移動でもありましたが、陣痛室で過ごさせてもらうことに。
陣痛室で待機していた夫に、不要な荷物を渡して持って帰ってもらうことになりました。
私は産後ハイもあったのか、中々寝付けなかったりもしながらも、この日は終えることとなりました。
出産を無事終えて
入院中の娘の写真。やっぱり髪の毛が黒々してますね。
“出産は命がけ”というのを、今回身をもって体感することとなりました。強い陣痛から出産までがほんとに辛くて、それがまた果てしない時間のようにも感じました。
でも色んな人のサポートにより無事に出産でき、こうして母子共に元気でいられて本当に嬉しいです。
夫には当日と翌日にも休みを取ってもらえたのですが、当日中に出産できたのはとても良かったと思います。助産師さんには初産では早い方だと教えてもらいました。
夫に立ち会ってもらえて、夫婦で出産を乗り越えることができたのは、ほんとに大きな思い出になりました。私は計画分娩にして良かったと思っています。
本来なら今日が、妊娠40週の出産予定日でした。
出産後は慣れない育児に、悩んだり苦労することがこれから先もっと増えていくと思いますが、夫婦で乗り越えていきたいと思います。