かなり昔に観た映画で気に入っていて、Amazonプライムビデオでも無料配信されていた時期も、また観たくなって夫と一緒に観て楽しんでいました。
この作品はインドの映画でコメディ系ではありますが、社会の教育のあり方についても取り上げているものとなっています。
まだ観たことがない人には、是非オススメしたい映画の1つです。
目次
あらすじ
ある日ファルハーンは大学時代の親友ラージューと共に、同期生のチャトルに母校のある場所へ呼び出される。
10年前、彼らのもう1人の親友ランチョーとチャトルが「それぞれの道へ進み、10年後の今日同じ日に、どっちが勝つか(社会での成功者か)勝負だ」と賭けをしていた場所であった。
しかしランチョーは、大学卒業から連絡が取れず消息を絶っていた。
チャトルは賭けで自分が勝ったことを証明するため、ファルハーンとラージューはかけがえのない親友に会うため、チャトルが得た少ない情報を頼りに、3人は車に乗り込みランチョーを探す旅に出かける。
現在の3人の行動と、大学時代のランチョーとの回想シーンが交互に登場して、物語は進行していく。
この映画の魅力
社会の構造に疑問を抱くランチョー
大学時代、ヴィールー学長は「競争に勝つか、終わりか」といった、人生は競争に勝つことが全てであるような言い方を学生の前でします。
別のシーンで、ランチョーはインドは自殺率が高い国であり、その理由が社会の構造であると話します。大学は評価される成績や就職率といったものに囚われ、学問ではなく点の取り方を教えるという教育姿勢に、ランチョーは疑問を抱いて学長に立ち向かうんですね。
競争や就職のためではなく、探求心で学問に取り組むランチョーの姿勢が素晴らしいと思います。
ランチョーのセリフは、ユーモアがありながらも説得力があり、この社会の構造はインドだけでなく日本にも似たような部分があると考えさせられます。
勇気の出る言葉「All is well.」
大学時代に、ランチョーはファルハーンとラージューに、勇気が出る言葉として「All is well.(インドでは、Aal Izz Well)」を教えます。日本語では「うまーくいーく」と訳されていて、この言葉はストーリ内で何度も登場します。
インド映画と聞いたらダンスシーンを連想しますが、この映画にももちろんあります。
テーマ曲のダンスシーンにも、サビの部分に「All is well.」が出てくるんですよね。聴いていると、こっちまで元気が湧いてくる曲です。
ランチョーが周りに与える影響
ファルハーンとラージューは、それぞれ悩みを抱えながら大学生活を送っています。
そんな2人に、ランチョーは大事なことを教えてそれぞれの心を動かします。また、ヴィールー学長の娘ピアも、ランチョーと出会うことで大切なことに気付かされます。
型破りなランチョーの行動や言動は目立ちますが、彼が周りに与える影響は良い意味で大きいんですよね。
観た後に清々しい気持ちになる
この映画を観終わると、心に潜んでいたモヤモヤがスッと晴れていくような、スッキリした気持ちになります。
人は長い人生の中で、仕事や家庭・人間関係で様々な悩みを抱えたりもします。臆病になったり挫けて負けそうになることもあります。
でもこれを観ると、「大丈夫。うまーくいーく。」とポジティブな思考になれるんですよね。
映画の中では「それはアリなの…!?」と思えるネタもあったりして、日本とは違うなとビックリする部分もあったりもします。またツッコミたくなるようなシーンもありますが、そこはコメディとして楽しんで観ています。
笑える場面もあれば心にジーンと響く場面もあり、映画のタイトル通り、ストーリーは丸く収まるそんな作品に仕上がっています。
まとめ
この映画はインドでも当時大ヒットした作品で、映画界の巨匠やハリウッド俳優からも高い評価を受けていたりもします。
色々考えさせられる内容は入れつつも、コメディらしい面白さが詰め込んであるので、3時間近くもある映画なのに、退屈せずにあっという間に観終わってしまいます。
観たことがない方は、機会がありましたらご覧下さい。